1月1日より新著作権法が施行しています

皆様こんにちは。
行政書士事務所エーミングでございます。

緊急事態宣言の発令も再度行われ不安の多い昨今ですが、著作権法ではインパクトのある改正が元旦に施行されました。
皆様に関わることが多いであろう法改正部分を解説致します。

侵害コンテンツのダウンロード違法化

少し前から違法アップロードされた音楽、映像をダウンロードする人への罰則は設けられておりました。しかしそれ以外のダウンロードは、適法な著作物利用への萎縮を懸念して、しばらくの間、違法ダウンロードの対象からは除外されていました。

しかしこの度、漫画や本を含めたすべての著作物を対象とすることとなりました。
違法な漫画サイト等が爆発的に増え、作者の方々への被害が甚大となったことを受けて、改正へ踏み切ったようです。
ただし前述の通り、違法な利用になってしまうことを懸念して、適法な著作物利用が阻まれないよう、今回の法改正では規制のバランスをとりながら違法化の範囲を広げています。
どのような時に違法になるか、逆にどのような時は違法とされないのか、いくつかポイントを上げてみましょう。


ポイント①規制されるのは違法と知りながらダウンロードした時のみ

例えば、自分が見ていたネット上の資料に「ダウンロードはこちらから」と書かれていたとしましょう。
その文言に沿って資料をダウンロードしたところ、ダウンロードした自身では気づいていませんが、実はその資料は違法にアップロードされていた資料だったのです。
このようなとき、違法であることを知らずにダウンロードしてしまったことは違法にあたってしまうのでしょうか。

この場合、違法に問われることはありません。
昨今様々な著作物がデータで配布されていますから、どれが公式に配布された資料で、どれが違法に配布された資料かを判断するのが難しい場合もあります。
利用者が厳密にそれらを確認していくのは現実的に難しく、円滑な著作物の利用を妨げてしまいます。

そのため、基本的には違法という事を知りながらダウンロードする行為のみが規制される事になっています。

ポイント②軽微なものは対象外に

原則、軽微と判断されるものをダウンロードする事は違法に問われません。
時と場合に寄りますが、例えば漫画本の数コマだけをダウンロードする事や、サムネイルなど粗く作品といえないような画像をダウンロードすることは軽微なものと判断されるようです。

ポイント③二次創作、パロディも対象外に

例えば、原作者に許可を得てないパロディ作品を、二次著作物が多く載っているような共有サイトにアップロードしたとしましょう。その作品を他人に無断でダウンロードされていたとしても、このダウンロードは違法にはあたりません。

ポイント④著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合も対象外

何度か説明しました通り、今回の改正は海賊版サイトなどによる、著作権者の権利侵害の救済と正当な著作物利用を萎縮させない事のバランスを鑑みた改正となっております。

利用者の方で著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情を立証出来るのであれば、そのダウンロードは違法とされません。逆に正当性を証明出来なければ、当然、違法となります。
例え、どうしても無料で漫画を読みたかったから海賊版サイトを利用したという理由を主張したとしても、この場合、正当性はないので特別な事情とは認められないでしょう。

アップロードに比べて、ダウンロードは人目に付きにくく、現実的な摘発というのはあまり多くはないかもしれません。しかし、今回の改正によって改めて利用者側の意識が向上すれば嬉しいなと思います。

少し改正点とは話が変わりますが、この年末、新型コロナの影響も手伝って、公式サイトによるTV番組の配信が多くありました。情勢はもちろん、違法配信を懸念して、かなり放送業者の方々も工夫を進めているのだなと感じました。
法改正だけでは追いつかないことも多いですが、時代の流れの中で、作品を作る側と利用する側どちらもが気持ちよく便利に作品を利用できるようになっていければと思います。

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