著作権は誰でも持っている権利です/その2

本としおり

こんにちは。
行政書士事務所エーミングです。

以前の記事で著作者人格権についてお話ししました。
今回はその続きになります。

著作者人格権は一身専属権であり、譲渡などが出来ないとお話しました。
一方、本日説明する財産にかかる著作権は、譲渡等、権利移動が可能となります。
なぜなら下記は、経済的な利益を保護するための権利だからです。
詳細をみていきましょう。

・複製権
著作権者は、作品を複製する権利を独占的に持っています。
〈侵害になり得るケース〉
他者がコピー等だけではなく手で書き写すことでも複製権の侵害に当たります。

・上演権及び演奏権
文字通り、著作権者は、公の場で作品を上演や演奏する権利を独占的に持ちます。
〈侵害になり得るケース〉
ポイントは「公に」という点です。
他者が音楽作品を家で個人的に演奏する事は上演権及び演奏権の侵害とはなりませんが、公に向けていればCDを流すだけでも上演権及び演奏権の侵害となります。

・上映権
一見映画など映像に関わる権利のように感じますが、いずれの著作物も対象となります。自身の著作物を勝手に公の場で上映されない権利です。
〈侵害になり得るケース〉
例えば、他者の小説を映写機で映すなどの行為が、この上映権の侵害にあたる可能性があります。

・公衆送信権
著作権者は作品を、テレビ、ラジオなどの放送やインターネットを用いた送信等、公衆送信する権利を独占的に持ちます。
〈侵害になり得るケース〉
HPで他人の作品をアップロードしているだけの状態でもこれの侵害に当たります。(尚、このような状態を送信可能化と呼びます)実際に人がアクセスしたかどうかは関係ありません。

・口述権
著作権者は小説など、言語の著作物を公に口述する権利を独占的に持ちます。
〈侵害になり得るケース〉
口述したCDでも、著作権者ではない人が無断で流す行為等は、これの侵害になります。

・展示権
著作権者は絵画などの美術作品、未発行の写真作品の原作品を公に展示する権利を独占的に持ちます。この権利は「原作品」に係る権利ですので、レプリカなどは対象外となります。

・頒布権
著作権者は映画の著作物、またその複製物を頒布する権利を独占的に持ちます。映画の著作物とはいわゆる映画作品だけではなく、ドラマやDVDなど動く映像作品を広く指します。また、頒布とは有償無償関係なく、作品を譲渡、貸与する行為のことを指します。

・譲渡権
著作権者は、作品の原作品又は複製物(コピー)を公衆に提供する権利を独占的に持ちます。尚、この権利は映画の著作物には及びません。なぜなら一個上で紹介した頒布権が作用しているからです。頒布権との違いとしては、頒布権では作品が譲渡された後もその作品に権利が及んでいるのに対して、譲渡権は、一旦作品を譲渡(適法に販売された場合など)したあとはこの権利が及ばなくなる点です。これを権利の消尽と呼びます。

・貸与権
著作権者は、その作品を複製物の貸与により公衆に提供する権利を独占的に持ちます。これも譲渡権と同様に映画の著作物には及びません。理由も同様で、頒布権でカバーしている権利だからです。

・翻訳権、翻案権等
著作権者は、その作品を翻訳、編曲、変形、脚色、映画、その他翻案する権利を独占的に持ちます。もともとある作品をベースに、上記のような創作を加えたものを二次的著作物と呼びます。

・二次的著作物の利用に関する原著作者の権利
二次的著作物のベースとなる作品の著作者は、その利用に関し、二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を独占的に持ちます。

例えば、〇〇(Aさん作曲)という音楽作品があったとします。
これを編曲したいと思ったBさんはAさんの許諾が必要となります。
また、編曲後の作品が●●(Aさん作曲、Bさん編曲)とします。
Bさんは勿論、原曲を作ったAさんも●●に対しての権利を持ちますので、
●●を利用したい場合はAさんBさん両人の許諾が必要となります。


以上の権利が財産にかかる著作権の分類になります。
簡単に説明いたしましたが、例外なども当然存在致します。
自分の作品がどの権利でどのように保護されるのか、しっかり確認することが大切です。

他人の作品を利用したいと考えた場合にも、権利を侵害してしまわないように確認することが大切になります。

この作品はどの権利が対象なのか、どこまで利用できるのかなどのご相談も受け付けております。お気になる方はお気軽にご相談下さいませ。

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